初版は昭和16年、再版の昭和19年発行の『采花集』をルリユールのために解体しました。
薄い芯板紙を和紙の表紙でくるんだくるみ製本で、経年変化で背が少し外れていました。
薄い芯板紙を和紙の表紙でくるんだくるみ製本で、経年変化で背が少し外れていました。
戦時中だったにもかかわらず、本文は地模様が印刷されたうえに活版印刷、表紙や見返しには木版多色刷り印刷が使われています。現代の感覚で考えるとものすごく贅沢な本作りです。
平紐で結わえる形のジャケットにも木版画が使われています。
装幀者は画家の中澤弘光。木版印刷は西村熊吉、製本は京都、眞英社と記されています。
平紐で結わえる形のジャケットにも木版画が使われています。
装幀者は画家の中澤弘光。木版印刷は西村熊吉、製本は京都、眞英社と記されています。
綴じ方は、ミシンかがりも同じように2本の糸ですが、この本のかがりは機械ではなく手かがりです。目引きの状態や、綴じ糸の結び目も見えます。折丁の内側で2本の糸が交差し、背でリンクさせながらかがってあり、西洋の初期の冊子の綴じ方に似ています。
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