今年はタケット綴じを色糸で綴じました。
背表紙はスキバルテックス。表紙はオリジナルペーストペーパーです。
見返し紙はイタリア、レモンディーニのプリント紙などを使っています。
ステイはパーチメント。
10月始まりの手帳だけど、今日から新しい手帳に変更。
今回の芳名録は近藤理恵さん作の2折中綴じのノートです。ご感想などメッセージをいただければとても嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
ポスターとバナーは渡辺和雄氏のデザインで、私はタイトルとキャプションを作りました。
1998年から2024年までに私たちが制作した、さまざまな製本スタイルの作品を展示しています。伝統的な綴じつけ製本も総革装、半革装などの違いがありますし、デザインや表紙装飾だけでなく、見返しの素材が革だったり布や紙だったり、仕立て方にはさまざまなバリエーションがあります。これらは私たちの所蔵本なので、展示のために眠っていた本を取り出すと、その本をどのような構造にするか、デザインは素材はどうしようかと考えていた遥かな日々を思い出します。
1999年9月、フランスの第5回バスク製本ビエンナーレ展に出品した作品は、『シラノ・ド・ベルジュラック』の初版から100年を記念して出版されたテキストを製本するコンペティションへの出品作。制作過程の写真は撮っていないので、キャプションには本文を撮影して載せています。
この頃は和紙の繊維を生かしてモザイク紙を作ることが多く、見返しにもシュミーズにもその手法を使っています。オレンジ色の山羊革は、パリのRelmaで、仔牛革は日本で入手した革です。
1999年のグランプリは坂井えりさんが受賞、私も賞をいただいたので、エドモンドロスタン美術館での授賞式に行きました。サンレミでは2年ごとにコンペティションが開かれていますが、私はこの回のみの参加でした。
ライトステッチ製本は2004年ごろに作った『A new introduction to Bibliography』が最初の試みでした。その当時は「表紙に綴じる」と記述していましたが、2006年の個展「本の記憶」で『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』(9月30日まで「ルリユールの日々」展に展示)作品をご覧になったコレクターの方の勧めで「ライトステッチ製本」と名付けました。
7日のワークショップで作っていたライトステッチ製本のノートには、オレンジ色の麻糸でステッチの装飾を入れてみました。
8日の製本用語集を綴じるワークショップでは時間内にデザインを工夫された方々も!
終了間際に4人の方に写真を撮らせてもらいました。お家でゆっくりデザインを考えて仕上げます、という方も多かったです。 皆さま、お疲れ様でした!
2024年10月26日-2025年3月22日 第4土曜日16:00−18:30
未綴じ本で出版された『製本用語集 改訂新版』を糸綴じして、半革装の「ライブラリースタイル製本」の技法で作成します。
また、来年の手帳もタケット綴じの技法で作りましょう。
お申し込みお問い合わせ先:NHK文化センター京都教室
京都市下京区四条通柳馬場西入立売中之町99 四条SETビル3F
075-254-8701
手漉き和紙の作家とのコラボレーションで、和紙と最小限の素材だけで制作した作品。
和紙の他には綴じ糸と箔押しフィルム、絵の具だけを使っています。
本文は手漉き和紙に言葉遊びを刷って折りたたんであります。
みみも残した柿渋紙と手彩色した楮和紙を組み合わせ、背に綴じ糸を見せないデザインです。
9月のうらわ美術館でのWSではシンプルな構造の交差式製本で『製本用語集』を綴じます。
#ルリユールの日々
#reliure
#bookbinding
#AtelierRiveGauche
#AtelierLeaves
「ルリユールの日々」では、いろいろな製本スタイルを並べようと考えたので、近藤さんの出品作と重複しない技法のものを選んで展示しています。イスラム製本もその一つ。
『村田エフェンディ滞土録』のルリユールは2017年11月中頃から12月初旬まで、比較的短い時間で仕上げていたようです。無線綴じの文庫本を解体して、糸綴じ出来るように和紙で繋いで折丁にしています。折丁になっていないと、はなぎれが編めないからで、折丁に麻糸で下綴じした糸をすくうようにして絹糸で編むのです。
この本を作る直前には、研究会で『LA SULTANE ROSE』の本をイスラム製本で作るWSを体験したので、その技法をそのまま活かしています。
以前のブログには、WSで作った本のはなぎれ編みの記事を載せています。
はなぎれはポイントになるところだけれど、仕上がりの本は表紙革で覆われていて見にくいかも知れず、こちらをご覧ください。
#イスラム製本
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