2017年12月21日木曜日

冬の図書館 bibliotheca hiberna

来年の展覧会はじめは目白で開かれる「冬の図書館」展への新作出品です。
ぜひ見にいらしてください。


冬の図書館 bibliotheca hiberna
2018113(土)-127(土) 12:00-19:00 木曜休廊
本(テキスト、および形態)と、版画家による個性的でオリジナルな造形(版画、絵画、立体、工芸的アプローチなど)との親和性をかたちで示し、目で見るさまざまな「ことば」の集合としての図書館を構成します。
企画: 柄澤齊 企画協力: 岩切裕子/WATERMARK 

■ギャラリートーク / 柄澤齋  岩切裕子  藤井敬子
1月21日(日) 13:00-15:00  
参加費¥2,000 (お飲物 お土産付き・ 定員20名)
製本の初歩的なデモンストレーションも行います。
参加希望の方は1月13日までにメールにてご予約ください。
(予約 問合せ info@watermark-arts.com 清水)
追記が遅くなり申し訳ありません:お申し込み多数の場合は抽選です。
ギャラリーFUURO
東京都豊島区目白3-15-5 イト-ピア目白カレン1F
http://www.gallery-fuuro.com/




2017年12月19日火曜日

イスラム製本

倶楽部の研究会ではいろいろな製本スタイルを作ってみる研修もしているのですが、昨年からはイスラム製本が候補に挙がっていて、どんな製本なのかみんな興味深々です。
先月、海外でワークショップをされた方を講師に迎えて実際にイスラム製本をつくる機会にも恵まれ、マレーシアで開かれていた展覧会カタログも入手しました。
編みはなぎれが魅力的です。はなぎれ編みワークショップでのモデルと実際の本に編んだはなぎれです。


2017年11月20日月曜日

新しい手帳

また、新しい手帳をつくる季節が巡ってきました。
2018年版はちょっと渋めの色合いです。背革はオアシスの山羊革、表紙はストックしてあった手彩色の揉み紙です。今年の手帳に編んだ革はなぎれは、背をしっかりガードしてくれていてお気に入りでしたが、今回はクータをつけた中綴じにしてみました。




揉みから紙は10年以上前の手帳にも使っていましたがとても丈夫です。
この手法は、紙の博物館で行われた本城武男氏の揉みから紙講座で教えていただきました。
今回の紙もさっそく本の表紙や見返し紙に使うために当時いくつか作った残りの紙ですが、地色は省いて赤いもみ紙に彩色しています。当時の資料が見つからず全くのうろ覚えですが、厚手の丈夫な楮和紙に下地の色を塗り、その上に水干絵具を載せて乾かしてから揉んで模様をつけます。絵の具やふのりの配分がとても難しかったのを記憶しています


2017年9月24日日曜日

MUSUBU折本

 

MUSUBU折本が完成しました。
どうぞうらわ美術館でご覧ください。


デモンストレーションではクロスを貼った表紙にデコレーションをする作業をしました。
タイトルや各作品の部分のプリントを糊ボンドで貼りこみ、表紙と本体を合体するまでの作業です。大勢の皆様にご覧いただきありがとうございました。

2017年9月16日土曜日

折本つくり

明日17日と23日はMUSUBU展イベントとして製本のデモンストレーションをします。
会場に飾ってあるMUSUBUカードを折本に仕立てていきます。




こちらは先日の折本をつくる講座で作成した折本です。
表紙に装飾を入れるためにくぼみを掘ってからクロスを貼っています。
後から表紙に黄色いヌバック革を埋め込んでみました。



 今回は中ほどに中綴じのポップアップも入っています。2つの折りのシンプルな形です。


2017年9月11日月曜日

フランスの展覧会



Les pages bien gardées 展
2017年9月23日-10月22日
Cloitre de LA PSALETTE, Cathedrale de Tours

「本文に接着剤を使わない、ページの折り直しやバッキングを行なわない、裁断や小口処理を行わないこと」というルールのルリユール作品展です。
私は Michel  BUTOR著『Dialogue avec 33 variations de Ludwig von Beethoven sur une valse de Diabelli』という長ーいタイトルの本をルリユールしました。
メールで届いたポスターとリーフレットのイメージを見てびっくり、私の作品でした。

この本もトクラスの本と同じく「足」をつけたオープンジョイント構造の仕立てですが、カタログ表紙の写真からも折丁に足をつけたルリユールが多く見られそうです。フランスまで見に行けそうにないのでカタログが届くのを楽しみに待っています。
原本の写真。左は工藤庸子訳『ディアベッリ変奏曲との対話』です。



2017年9月3日日曜日

10月からの京都の講座

『ルリユールの時間』10月期の募集が始まりました。
写真は前回2015年4月期に未綴じから制作した『本をめぐる話』です。


ルリユールの時間「未綴じからつくる本と箱」
2017年10月28日~2018年3月24日(第4土曜日 17:00-19:30)
今期は未綴じの折丁から開きの良い本を仕立てます。
仕上げた本やお気に入りの本を美しく保存するための簡易型ケースも作ります。

お問い合わせ先
NHK文化センター京都教室
京都市下京区四条通柳馬場西入立売中之町99
四条SETビル3F

2017年8月18日金曜日

MUSUBU 展

MUSUBU展に2点の新作ルリユールを出品します。ぜひご覧ください!
12日の講演会、17日、23日のデモンストレーションにもどうぞお出かけください。




MUSUBU 本とアート:東京-カリフォルニア-うらわ
2017年9月12日(火)-9月24日(日)
10:00-17:00 土日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)9月19日(火)休館 
関連イベント
講演
「Book Arts in the San Francisco Bay Area(サンフランシスコ・ベイエリアのブックアート様々)
講師: Jody Alexander
9月12日(火)15:00-16:30
通訳付、自由参加、先着40名

MUSUBU製本工房
出品作家による製本のデモンストレーションと「Musubu本」作り。
9月17日(日)14:00-16:00
中沢尚子「保存ケース作り」、藤井敬子「Musubu本作り」
9月23日(土)14:00-16:00
近藤理恵「綴じのいろいろ」、藤井敬子「Musubu本作り」

各日自由参加、先着40名

主催 うらわ美術館、東京製本倶楽部、CA・MUSUBU
うらわ美術館
さいたま市浦和区仲町2-5-1 浦和センチュリーシティ3F
TEL 048-827-3215

MUSUBU展は来年、カリフォルニアでも開催する予定です。
Jody Alexander さんがMUSUBUページを作っています。



2017年7月25日火曜日

イギリスの展覧会 "Heroic Works"


7月18日からオクスフォードでDesigner Bookbinders主催の第3回国際製本コンペティション‘Heroic Works’展が始まりました。受賞者の作品はDBのサイトから見ることができます。
私は藤田嗣治のフランス語版『日本昔噺 Légendes japonaises』をルリユールした作品で、Silver Prizeを受賞しました。
最近よく制作するオープンジョイント構造の製本で、タイトルは背標にあたる部分に入っているので本の表紙を閉じた状態でしか見えません。

展覧会は718日からのボードリアン図書館を皮切りにイギリス国内とアメリカ、ボストンまで巡回展示されます。

DB International Competitiion 2017 ‘Heroic Works’
Weston Library, Bodleian Libraries、Oxford   7/188/18

Exhibition Tour of ‘Heroic Works’
Library of Birmingham                8/23-9/28

St Bride Foundation, London        10/2-10/14

North Bennet Street School      Boston, USA  11/312/22
28名の受賞者と少数のアメリカ参加者の作品の展覧会www.nbss.edu

2017年7月9日日曜日

9月の講座

「きく・みる・つくる『本をめぐるアート』入門」
さいたま市民大学美術コースの3日間連続講座のお知らせです。
9月12日から始まる「MUSUBU 本とアート Tokyo-California-Urawa」展をめぐる講座です。私は13日のギャラリートークと15日の折本ワークショップを担当いたします。


2017年9月13日(水)~2017年9月15日(金) 13:00~17:00 (全3回)
会場:うらわ美術館
申込期間:2017年6月29日(木)~2017年7月27日(木)
申込方法:往復ハガキ / WEB(詳しくは下記サイトをご参照ください)
お申込・お問合せ先:生涯学習総合センター
〒330‐0854 さいたま市大宮区桜木町1-10-18 シーノ大宮センタープラザ7階

2017年6月2日金曜日

夏のワークショップ

今年も夏のワークショップをうらわ美術館でします!

本のワークショップ                             
2017年7月8日(土)13:00-16:00
『ライトステッチ製本』
表紙を支持体として本文を糸綴じする製本方法で、背表紙をダブルになるように仕立てるオリジナル製本です。丈夫で本文の開きがよく、表紙素材も紙や革、布など自由に選んで装飾できます。


2017年7月9日(日)13:00-16:00
『プリーツ綴じの手帳』
プリーツとじは、比較的少ない数の折丁を中とじしてつくる方法として考案しました。
支持体をプリーツ構造にすることで、背中のひらきがよくなり、サイズがさまざまなものを一緒に綴じることもできます。


申込方法:6月20日(火)必着で、参加希望の日付とワークショップ名、氏名、連絡先(住所、電話)を明記の上、「往復はがき」または「インターネット(さいたま市生涯学習情報システム)」にてうらわ美術館までお申し込みください。
詳細はウェブサイトでご確認ください。

http://www.city.saitama.jp/urawa-art-museum/

2017年3月12日日曜日

ルリユール・ブラデル


先日終了した東京製本倶楽部展に出品していた『吾輩は猫である』は、九ポ堂の仮綴じ本をブラデル製本の初期のスタイルであるルリユール・ブラデルで作りました。



写真は表紙革を貼る準備。ルリユール・ブラデルの特徴である本体と表紙が接続された状態で、革を貼る時に糊がつかないようにワックスペーパーで保護しています。
本来は「はなぎれ」はつけていなかったそうですが、ちょっとさびしいので手編みしたはなぎれを貼りつけることにしました。出来上がりは編はなぎれのように見えるけれど、折丁に編んでいる糸で固定しているわけではありません。 





2017年3月2日木曜日

プチボア文庫展


《プチボワ文庫》
2017年3月13日(月)-3月25日(土)
11:00-18:30 日曜休廊/20日開廊

15人の版画家による、版画や、絵や、コラージュなどオリジナル作品のカバーや表紙の《プチボワ文庫》展に出品します。どうぞご覧ください。

ギャルリ プチボワ
550-0015
大阪市西区南堀江2丁目13-30サンイーストビル2F
Tel+Fax:06-6531-8436



DM掲載の私の一冊は梨木果歩さんの『家守
綺譚
元の文庫本のジャケットも組み込んで、クータと元表紙をつけてから、版画に手彩色した表紙で装いました。加えて2点の文庫本ルリユールと版画を出品いたします。

2017年2月28日火曜日

模様紙でルリユール

京都の新期講座募集が始まりました。


リユールの時間 
2017年4月22日~2017年9月30日(第4土曜日 17:00-19:30)
今期のテーマは「模様紙」です。表紙や見返しに使う紙をデザインします。
お好きな色や形のオリジナル紙を作り、折本やリボンを使ったリンプ装を作りましょう。

初日は絵の具を使いますので、エプロン、ウェスなど汚れ防止のご準備をお願いします。

お問い合わせ先
NHK文化センター京都教室
京都市下京区四条通柳馬場西入立売中之町99

2017年1月15日日曜日

2月の東京製本倶楽部展



東京と京都で連続して開催する倶楽部展に出品します。
仮綴じの『吾輩は猫である』寸珍版翻刻からのルリユールを制作中です。
会期中、2月9日は夏目漱石生誕の日です。
寒さの厳しい季節ですが、ぜひご覧ください。

東京展
第8回東京製本倶楽部国際製本展「吾輩は猫である」
2017年2月8日(水)-2月12日(日)
10:00-18:00(12日16:00まで)

目黒区美術館 区民ギャラリー
東京都目黒区目黒2-4-36
http://mmat.jp/

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京都展
第8回東京製本倶楽部国際製本展「吾輩は猫である」
2017年2月14日(火)-2月19日(日)
11:00-18:00(14日13:00から、19日17:00まで)

京都市国際交流会館 姉妹都市コーナー展示室
606-8536 京都市左京区粟田口鳥居町2番地の1
TEL075-752-3010
http://www.kcif.or.jp/jp/kaikan/


東京製本倶楽部

2017年1月10日火曜日

一陽来復


以前は薬師寺のお札を掲げていましたが、ここ数年、冬至に家人が早稲田で求めてきてくれるお守りを今年も掲げました。クリスマスから風邪をひいて寝込んでいましたがようやく回復。
平安で良き一年でありますように!