ラベル reficere の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル reficere の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025年11月3日月曜日

『書物學』と修復展示


書物學 第31巻 
「100年後も手に取れる本に!」
日比谷図書文化館「内田嘉吉文庫」の保存・修復・活用

勉誠社/2025年11月刊 B5判・並製 128 頁  ISBN:978-4-585-30731-0

「内田嘉吉文庫の製本調査」、「現代ルリユールの技法と修復」2本の記事が掲載されています。どうぞご覧ください。

日比谷図書文化館では修復報告展示も12月28日まで開催中です。
また、日比谷カレッジの講座では記事でも取り上げた、文庫の一番古い本についての最新事情を拝聴できるので楽しみです。


◆特別研究室企画展示
 

100年後も手に取れる本に ~内田嘉吉文庫修復報告2025~

2025年10月21日(火)-12月28日(日)

4階 特別研究室

日比谷図書文化館
東京都千代田区日比谷公園1-4 


2023年8月28日月曜日

展示「古い本は、こうしてよみがえる」

アリス・B・トクラスの料理読本

千代田図書館の展示に2点のルリユールを出品しています。
お近くにお越しの折にはどうぞご覧ください。


古い本は、こうしてよみがえる 千代田図書館所蔵「内務省委託本」修復

2023年8月28日(月)~10月20日(金)

千代田図書館が所蔵している特別なコレクション「内務省委託本」は、戦前期に内務省が出版物の検閲に用いていた原本です。そこには、当時の検閲の痕跡が残されており、出版史において貴重な資料となっています。

千代田図書館では、劣化が認められる「内務省委託本」を順次修復しています。今回は、修復が完了したこれら資料を展示し、古い本がどのように修復されているのかを紹介します。また、修復を担当して頂いている造本作家・藤井敬子氏のデザイン製本作品も併せて展示します。(図書館HPより)

千代田図書館9階 地域連携コーナー
東京都千代田区九段南1-2-1千代田区役所9階・10階

https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20230828-post_648/


出品作の『采花集』については、ブログに解体した時のコメントを載せていました。
明治大学図書館の所蔵本との『本の装い百年』展のために制作した作品です。

https://atelierleaves.blogspot.com/2013/09/blog-post.html


2021年7月27日火曜日

特別研究室企画展示2021

特別研究室企画展示

100年後も手に取れる本に~内田嘉吉文庫修復報告2021~

2021年7月20日(火)-9月30日(木)

2020年度、日比谷図書文化館特別研究室は内田嘉吉文庫を中心に20点の所蔵資料の修復を行いました。
18世紀、19世紀の洋書や戦前期の雑誌、一枚絵(双六)、冊子など様々な種類の資料が安心して手に取れるよう修復されました。
その修復課程の記録を公開し、修復された資料を展示します。

日比谷図書文化館 4階 特別研究室
千代田区立日比谷図書文化館
東京都千代田区日比谷公園1-4


写真は今回、私が修復を担当した本です。『南洋視察復命書』と『通信事業五十年史』
どちらも修復後、本に合わせた色の紙でソフトケースを作りました。通信事業五十年史』のケースには本文サポートの台も着けています。
特別研究室の本は実際に活用されているのでどうしても傷みやすいというジレンマもあり、私も毎回試行錯誤を重ねています。修復された本たち、どうぞぜひご覧ください。



2021年2月18日木曜日

小村雪岱の装幀展など




都内ではちょうど2カ所で小村雪岱の展覧会が開かれています。
日比谷図書文化館では、三冊の『日本橋』で表紙も見返しもみられる展示に始まり、新聞連載小説の実物や原画、多くの装幀本をたっぷり見られました。

2階フロアでは「装丁と挿絵を描いた日本画家」特別展関連図書展示もあり、私が以前に修復を担当した小村雪岱装幀の『内田嘉吉文庫稀覯書集覧』も入り口に展示されています。


複製芸術家 小村雪岱 ~装幀と挿絵に見る二つの精華~
2021年1月22日(金)~3月23日(火)
千代田区立日比谷図書文化館 1階 特別展示室


『内田嘉吉文庫稀覯書集覧』は、2014年に背表紙や本文の一部が外れていたのを修復。
常時使用されているので擦れたところもあり、和紙で少し補修もしました。


『小村雪岱』は雪岱の人物伝でもある読み応えのある一冊、20年前に作ったルリユール作品を撮影してみました。箱も解体して綴じ込んであります。


『小村雪岱』星川清司著 平凡社1996年
   東洋風製本 カーフ革・手彩色手織紙 1999年制作

2020年10月20日火曜日

特別研究室企画展示

100年後も手に取れる本に内田嘉吉文庫修復報告2020−

2020年10月20日-12月28日

平日10:00-20:00  土曜-18:00  日・祝-16:00

2019年度、日比谷図書文化館特別研究室では内田嘉吉文庫をはじめとする特別研究室所蔵資料計15点の修復を行いました。そこで、修復報告の一環として、修復を終えた資料とその作業記録を公開します。
今回は糸綴じのみならず、針金綴じ、釘綴じの資料の修復も行われ、材料や技法の創意工夫により、安心して手に取ることができるようになりました。活用と保存の両立のためにはどのような修復が必要か、実物と修復作業の記録パネルでご覧ください。

日比谷図書文化館 4階 特別研究室


私が修復を担当した本も展示されます。
画像は、1817年ロンドン刊行の2巻本"
THE HISTORY OF JAVA"。
ライブラリースタイル製本の仕様で仕立てています。
中性ボードでスリップケースを作成。大きさがあまり変わらないので、ケースにも1巻目の原本のタイトルの写真を加工したタイトルピースを入れました。

2019年7月17日水曜日

内田嘉吉文庫の展示

日比谷図書文化館、4階にある特別研究室「内田嘉吉文庫」で私も修復を担当した本が
報告とともに展示されています。


今回担当した1冊、『父』は内田嘉吉氏のご子息、内田誠氏の著書でとても凝った特装本です。表紙は荒めのクロスに赤い漆研出塗り、本文紙も背表紙にあるイニシャルの花文字が漉き込まれた特漉きの局紙に印刷されています。何枚もの口絵や版画が本文に貼り込まれていたのが外れた折丁があり、表紙のみぞ部分も裂けていました。染めた和紙でみぞの裏側と表側から補修し、本文もかがり直しました。
破れていたみぞ部分

修復時に記録したウオーターマーク

保護ジャケットをつけてケースに収める

内田文庫の本は嬉しいことに、手に取ってみることが出来ます。ただ、それだけ活用されるということで、修復した本でも手当が必要になる場合もあります。補修の和紙が破れたとの連絡をいただき、再度和紙を貼り戻しました。また、漆塗りの平滑面に和紙がなじみにくいので、箱の出し入れの際に補修部分が引っかからないように、中性紙で保護ジャケットを作りました。これで表紙が擦れて傷むのを少し防げると思います。背部分にイニシャルを含む画像をデザインして、本棚に飾った場合にも違和感なくおさまるようにしました。他の本の補修でも細々できるだけ工夫しています。どうぞ研究室の展示でご覧ください。


100年後も手に取れる本に〜内田嘉吉文庫修復報告2019
2019716日(火)−930日(月)
2018年度、日比谷図書文化館特別研究室では内田嘉吉文庫所蔵資料計16点の修復を行いました。そこで、修復報告の一環として、修復を終えた資料とその作業記録を公開します。
今回は大型の洋書や和本、絵図など、修復した資料のジャンルがこれまで以上に多岐にわたっています。活用しながら保存するためにどのような修復が必要か、実物と修復作業の記録パネルでご覧ください。
日比谷図書文化館
4階 特別研究室

2018年7月30日月曜日

内田嘉吉文庫修復報告の展示

日比谷図書文化館、4階にある特別研究室「内田嘉吉文庫」は16世紀から20世紀の蔵書で構成されています。私達が修復を担当した本たちがその報告とともに展示されています。
今回担当した1冊、『逓信事業図解』は表紙が欠けていて、本文の角にも折れ目がついていましたが、図解・イラストがとても素敵な本です。
作業で使用する道具や材料の写真パネルも展示されていますのでどうぞご覧ください。






特別研究室企画展示
100年後も手に取れる本に ~内田嘉吉文庫修復報告 2018~
2018年7月17日(火)-9月30日(日)
2017年度、日比谷図書文化館特別研究室では内田嘉吉文庫所蔵資料計10点の修復を行いました。そこで、修復報告の一環として、修復を終えた資料とその作業記録を公開します。
前回の2014年度同様、製本家による創意工夫が凝らされた修復本のほか、今回は江戸指物師によって修復された蔵書の外箱も展示します。(会期中、展示替えがあります)
会場:日比谷図書文化館 4階 特別研究室


関連講座■古書で紐解く近現代史セミナー第31回
製本と修復 ー「ルリユール」で広がる書物の世界ー
2018年9月20日(木)19:00-20:30(開場:18:30)
講師:岡本幸治
会場:4階スタジオプラス(小ホール)
お申し込み方法等詳細はこちらをご覧ください。

日比谷図書文化館
100-0012東京都千代田区日比谷公園1-4
TEL 03-3502-3340(代表)
https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/hibiya/

2015年12月19日土曜日

記録など


今年も残すところわずかとなりました。
昨年より私も作業していた修復の記録報告が発行されました。
交差式製本で綴じ直した一点です。



千代田Web図書館の「コレクション」に収録されました。
修復後の本も特別研究室でご覧いただけます。
100年後も手に取れる本に ~内田嘉吉文庫修復報告~」展示解説パンフレット
著者 日比谷図書文化館特別研究室
出版社 日比谷図書文化館
発行日 2015.06  図書タイプ PDF

内田嘉吉文庫をはじめ、旧一橋図書館本、明治期以前の和本など約20000冊の図書を活用した、展示やセミナーなどの活動がまとめられた特別研究室サイトページからもダウンロードできます。



2015年11月12日木曜日

1950年ごろのアルバム


背表紙が外れてしまった母のアルバムを修理、製本しました。



経年劣化で表紙クロスがヒンジ部分で切れています。
汚れも目立つのできれいな部分を使用して、表紙は改装することに。
アルバム部分はにかわ糊で接着されているので、破れている部分のみ黒い和紙で継いで補修をします。
見返しも新たなものに替えたので、貼り見返しにできるように一番最初のページに黒いキャンソン紙を加えています。本文はもっと厚手の黒い洋紙です。


新たに中性紙で表紙芯を作り、水牛革を貼ります。元のクロスをはめ込むための穴を開けて、そこに埋め込み、少しふくらみをもたせるために中には中性紙の厚紙と片面ダンボールを入れました。(たっぷりプレスをしたのでふっくら感はなくなってしまったのですが・・・)


アトリエの片隅にとっておいた懐かしい古裂でケースも作りました。
母へのプレゼントです。

2015年10月11日日曜日

本の修復工房 レフィコリブロ


いよいよ明日から「お直し市場」にデビューします。
会期中は修復・製本に使う道具類の展示と本の修理のデモンストレーションを随時行います。
メニューは担当によって、また日によって変わりますが、
「背表紙が欠けた本の修理」「仮綴じ本の修理」「本文の補修」「糸綴じ」「楽譜のお直し」
漢和辞典の解体」等々 行われる予定です。
修復や製本の過程のほんの一部ではありますが、多くの皆様にみていただくことによって、本を慈しむこの仕事を知っていただければ幸いです。
みなさまのお越しを会場でお待ちしております。

2015年9月4日金曜日

本の修復工房



無印良品 有楽町 Open MUJI Tokyo 「お直し市場」に『本の修復工房』を開きます。
10月12日(月)-10月18日(日)まで1週間の期間限定工房です。
工房のオープン時間は毎日、12:00-15:30、16:30-20:00(日曜は19:00まで)

今日からリニューアルした無印良品で「お直し市場」も始まっています。
『本の修復工房』の詳細は後日アップいたします!








2015年7月30日木曜日

植物図鑑の修復


背表紙が外れてしまった図鑑を修復しました。
背にはとても素敵な金箔押しの模様が入っています。
よーく見ると右隅に「ひすゐ」サイン。
この表紙デザインは杉浦非水です!これはぜひ保存したいです。しかし、残念ながら革が劣化していてこのまま表紙に戻しても本の開閉に耐えられそうにありません。
そこで背表紙の革は新たな山羊革に付け替えて、元の表紙は別途保存することにしました。


この本はのどに若草色と生成りのクロスが貼り合わさるように膠で接着してありました。その部分が外れて固く変色していたため、和紙と正麩糊で補修して表紙の革と同じのど革に替えました。
一折目と最後の折り丁も外れていたので、本体に細い糸で綴じつけます。


 背表紙の裏側の紙をそっと剥し、革表紙にはクルーセル溶液を塗り、背革のパーツを慎重に和紙で固定して、版画を額装するように、中性紙マットに窓を開けて表紙装飾を見られるようにします。


本と背表紙を保存するフォルダを一緒にしまえるよう、シェルケースも作りました。
約85年、大切にされてきた本を次世代に伝える一助となれば嬉しいです。




『日本植物図鑑』
理学博士 牧野富太郎著
昭和5年8月15日9刷(1930年) (株)北隆社
装幀 杉浦非水

『日本植物図鑑』は現在も版を重ねている図鑑の先駆けで、 
高知県立牧野植物園のウェブサイト では1940年刊のデジタル版が公開されています。

また、植物園には牧野富太郎記念館もあり、博士の愛蔵書や直筆原稿、植物画などからなる「牧野文庫」があるそうです。ぜひ一度行ってみたい場所の一つです。

この本の修復記録の公開をご快諾くださったご依頼主に感謝申し上げます。