2019年8月26日月曜日

京都、秋からの講座

10月からの京都教室のご案内です。文庫本をプラ・ラポルテ製本で仕立ててみます。


ルリユールの時間                      
2019年10月26日-2020年3月28日(第4土曜日17:00-19:30)
「文庫本deプラ・ラポルテ」
背と表紙を違う素材で作る、プラ・ラポルテとド・ラポルテ製本の2つの技法でお気に入りの文庫本を改装します。表紙も本にあわせて、オリジナルの模様紙を作ってみます。

◆持ち物
ヘラ、定規、カッター、筆、のり容器、筆記具など改装したい文庫本 2冊〜(天地160mm、厚み20mm以内)

◆お問い合わせお申し込み先
NHK文化センター 京都教室
京都市下京区立売中之町99 四条SETビル3階

2019年8月1日木曜日

本のワークショップ

暑中お見舞い申し上げます
毎年開催していただいている、本のワークショップのお知らせです。

うらわ美術館「本のワークショップ2019」

              
9月14日(土)13:00-16:00 「文庫本でプラ・ラポルテ」
お気に入りの文庫本をプラ・ラポルテスタイルで仕立てます。
プラ・ラポルテ製本は、背と平表紙を違う素材で作ることができる現代製本の一つです。
材料費:1000円
持ち物:改装したい文庫本一点(天地160mm、背幅20mm 以内)



9月15日(日)13:00-16:00 「オープン背表紙の画帳」
支持体と麻糸を使って糸かがりの開きのよい画帳を作ります。
オープン背表紙は折丁の背と糸かがりが見えるのがポイントなので、本文折丁を様々な色の紙で作ってみます。
材料費:1000円

お申し込み方法: 8月20日必着で、参加希望日、ワークショップ名、氏名(ふりがな)、連絡先(住所、電話)を明記の上、往復はがきまたは「さいたま市障害学習システム」ウェブサイトよりうらわ美術館までお申し込みください。1人1講座単位で受付、抽選あり。

さいたま市浦和区仲町二丁目5番1号 浦和センチュリーシティ―3階

2019年7月17日水曜日

内田嘉吉文庫の展示

日比谷図書文化館、4階にある特別研究室「内田嘉吉文庫」で私も修復を担当した本が
報告とともに展示されています。


今回担当した1冊、『父』は内田嘉吉氏のご子息、内田誠氏の著書でとても凝った特装本です。表紙は荒めのクロスに赤い漆研出塗り、本文紙も背表紙にあるイニシャルの花文字が漉き込まれた特漉きの局紙に印刷されています。何枚もの口絵や版画が本文に貼り込まれていたのが外れた折丁があり、表紙のみぞ部分も裂けていました。染めた和紙でみぞの裏側と表側から補修し、本文もかがり直しました。
破れていたみぞ部分

修復時に記録したウオーターマーク

保護ジャケットをつけてケースに収める

内田文庫の本は嬉しいことに、手に取ってみることが出来ます。ただ、それだけ活用されるということで、修復した本でも手当が必要になる場合もあります。補修の和紙が破れたとの連絡をいただき、再度和紙を貼り戻しました。また、漆塗りの平滑面に和紙がなじみにくいので、箱の出し入れの際に補修部分が引っかからないように、中性紙で保護ジャケットを作りました。これで表紙が擦れて傷むのを少し防げると思います。背部分にイニシャルを含む画像をデザインして、本棚に飾った場合にも違和感なくおさまるようにしました。他の本の補修でも細々できるだけ工夫しています。どうぞ研究室の展示でご覧ください。


100年後も手に取れる本に〜内田嘉吉文庫修復報告2019〜
2019年7月16日(火)−9月30日(月)
2018年度、日比谷図書文化館特別研究室では内田嘉吉文庫所蔵資料計16点の修復を行いました。そこで、修復報告の一環として、修復を終えた資料とその作業記録を公開します。
今回は大型の洋書や和本、絵図など、修復した資料のジャンルがこれまで以上に多岐にわたっています。活用しながら保存するためにどのような修復が必要か、実物と修復作業の記録パネルでご覧ください。
日比谷図書文化館
4階 特別研究室

2019年6月26日水曜日

ペーストペーパー


今年も授賞式で作家に贈られるルリユールを制作しました。
山本周五郎賞『平場の月』の見返しのためにいくつか作ったペーストペーパー。
紙作りはとても楽しい工程、左から2番目のペーストペーパーを使っています。
三島由紀夫賞『いかれころ』は現在、ルリユールの制作中です。


2019年6月10日月曜日

私の道具箱:コビトKobito



小さな小刀と針のついた独特の道具。この道具はベルギー製で、名称がKobito。
刃はカッターのように折るのではなく、研ぎだします。切る作業にはカッターやメスの方が使いやすいので、私はもっぱら削る作業に使っています。先端部分は印付けや、特に重宝しているのが、ソーブ・ギャルドの糸を外す作業。これにはコビトの先端の針がとても使いやすいので愛用しています。

2019年4月30日火曜日

インタビュー記事



「Takashimaya Salon」5月号『本が与えてくれるもの』特集に、インタビューが掲載されました。ルリユールの工程もぜひ紹介したいとのことで、「ルリユールのあゆみ」展に向けて制作中だった『地球はまあるい』の作業もちょっぴり掲載されています。

ガートルード・スタインが書いた『The World Is Round』(1937年)は3点の翻訳が出版されていますが、それぞれタイトルがちょっと違います。2017年刊は『世界はまるい』。2005年ポプラ社の『地球はまるい』は、取材にいらした編集者が担当されたご本だったのでびっくりしました。
私がつくっていたのは書肆山田版『地球はまあるい』(1987年)。ガートルード・スタイン選集の一冊で、エッチングを入れた『やさしい釦』と同じ頃に制作していましたが、見返しと額縁装の中の絵を完成させないまま本棚で眠っていました。新たにペーストペーパーで見返しと、織りモザイクの表紙をつくり20年ぶりに完成しました。



2019年4月15日月曜日

ルリユールのあゆみ展会場

ルリユールのあゆみ展は昨日盛会のうち終わりました。短い期間にも関わらず、たくさんの皆様にご覧いただき本当にありがとうございました。
101点の様々なルリユール作品は、大まかに歴史的な製本の紹介から、倶楽部展順の作品や新作、そして様々な試みの現代製本へ、というコンセプトで配置していました。
あまりうまくとれていませんが会場風景です。


製本工芸小史のパネルと,歴史的な製本スタイルや和本、手前は豆本のケース
倶楽部展ごとの展示ケースと未綴じ本からつくられたルリユール
手前は「吾輩は猫である」展と「MUSUBU」展のケース 
上の写真の反対側 コンクールに出された作品や新作、豆本が並びます
 中野さんと私のルリユール3点 オープンジョイント製本と綴じつけ製本の作品